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日本語を勉強したきっかけ、日本での留学生時代について教えてください

13歳ぐらいのときに『犬夜叉』をインターネットでみつけたことがきっかけです。それまで、『セーラームーン』や『ポケットモンスター』は見ていましたが、スウェーデンで吹き替えをされていたので、日本のアニメだということは知りませんでした。『犬夜叉』で、はじめて日本語でアニメを見ましたが、「日本語はとてもきれいな言葉だな」と思いました。それ以来、インターネットで日本のアニメを探し、見るようになりました。次第に、アニメだけではなく、日本はどんな国なのかが知りたくなり、日本在住で日本の情報を発信している外国人YouTuber 『Micaela ミカエラ』を見るようになりました。

日本の情報をみるうちに、「私も日本語を勉強してみたい!」と思うようになりましたが、私が住んでいた場所は、田舎街で、日本語を勉強する場所がありませんでしたので、大学で、日本語が勉強できるところを選び進学しました。私の時代は、大学で日本語を専攻できるところが多くありませんでしたが、最近は、日本語も出てきており、スウェーデンの大学でも、日本語の勉強ができるところが増えているようです。

大学進学後は、東京学芸大学で交換留学をしました。スウェーデンは建物が低く歴史的な建造物が多いので、近代的で高層ビルが立ち並ぶ東京の街に感動しました。「YouTubeでみた高層ビルが目の前にある~~!」と感激しました。交換留学時代は、楽しい思い出しかありません。同じスウェーデンの大学からは、6名の留学生と一緒に交換留学をしましたが、他にも様々な国の交換留学生がいました。私は日本人の友人もつくりたかったので、バドミントンサークルに入りました。

日本語の勉強のために来日しましたので、バドミントンをやってもカラオケをやっても、アニメを見ていても日本語の勉強になりますので、本当によく遊びました(笑)交換留学は1年という期限でしたので「また日本に戻ってこよう、今度は日本で仕事をするぞ」と決意し、スウェーデンに帰国をしました。

スウェーデンの大学を卒業後に、再び来日し、日本語学校・専門学校に行きました。日本人の友人をつくるために、1回目の留学ではバドミントンサークルに入りましたが、2回目の留学では、シェアハウスに住みました。シェアハウスだと、友人もつくりやすく、リラックスして日本語の会話の練習ができると思ったからです。シェアハウスの良いところは、一緒に生活をしている仲間同士なので、日本語は多少間違えていても大丈夫ですし、日本の生活で困ったことがあった時にもすぐに相談に乗ってもらえることです。

日本語の勉強は、日本人の友人が話す言葉や表現の真似をし、実際に自分で使ってみるなどして、日本語の会話力をつけていきました。日本語の聞き取りは、ラジオやテレビ番組をみてトレーニングをし、日本語のリーディングは、日本語のニュース記事を印刷して読む、その中に出てくる漢字を中心に勉強をしました。先生や先輩のアドバイスもあり、日本語能力試験の受験対策の本を使うよりも、すぐに仕事で使えるようにと、実践的な方法をとりました。日本語能力試験のN2もN1も2回受験し、両方とも2回目で合格をしました。1回目の受験でミスをしたところはきちんと見直し、弱点を克服するように心がけ、なんとか日本語能力試験N1を取得することができました。

留学生時代は、アルバイトを2つ経験しました。

1つは、日本語学校の時で、アパレルのフォーエバー21でのアルバイトです。店舗が新宿だったので、お客様が多くとても忙しいお店でした。日本で仕事をすること自体が初めてでしたし、敬語もみについていませんでしたので、仕事をこなすことで精いっぱいでした。社員の方からは「”わかりました”ではなく”かしこまりました”だよ」「一回教えたのに、なぜできないの?」と言われることもあり、日々プレッシャーを感じていました。

2つめは、専門学校の時のアルバイトでスウェーデンの会社でもあるアパレルのH&Mです。スウェーデンのH&Mと日本のH&Mの違いを知りたい、という興味もあり、H&Mのウエブサイトから求人を探し、直接応募をしました。

横浜から少し離れたショッピングモール内にある小規模な店舗でしたので、比較的ゆっくり仕事に取り組めるお店でした。アルバイトがスタートしてから、一番はじめに、レジの取り扱いについて説明がありました。店長の方針で「一番大変で難しいところができるようになれば、あとは簡単」ということで、レジを一番に教えてもらいました。

お店で一番大事な業務である、レジを教えてもらえるということは、外国人でも信頼してもらっている、ということなので、それがとても嬉しかったです。また、店長から「間違えても大丈夫だよ」と、声をかけてもらえることも多く、職場の雰囲気がとてもよく、やりがいも感じていました。

スウェーデンのH&Mと日本のH&Mの違いは、お客様との会話やご案内が多いといいうことでした。スウェーデンでは、「いくらです」「どうぞ」程度のご案内しかしませんが、日本の場合は「こんにちは」という挨拶からはじまり、「ポイントカードおもちですか?」「カードをお預かりしますね」などお客様とのコミュニケーションが多いことが特徴だと思ました。

 

日本での就職活動のことについて教えてください

私が行った専門学校は、就職活動のサポートが手厚く、就職活動に関する授業やガイダンスがありました。そこで、スーツや化粧、ヘアスタイルなどの身だしなみのルール、ビジネスマナー、就職活動の時期や流れ、エントリーの方法など、日本式の就職活動について教えてもらいました。履歴書、職務経歴書の書き方や面接の練習なども充実していました。また、初めの数回は、先生が企業の合同説明会に引率もしてくれました。

スウェーデンでは、スーツを着る機会がなかったので、初めは、上下スーツでバシっと決めた、日本式の就活ルックを楽しんでいました。ただ、就職活動の後半は、なかなか就職先が決まらず焦っていたので、スーツを着ると「また、面接をしなければならないのか…」「早く決まらないかな…」とう気持ちの方が強くなり、心がおれそうでした。一番きつかったのは、不採用の通知が「総合的に判断した結果、お見送り」という内容で、自分がなぜ採用面接で落ちたのか、という明確な理由がわからなかったことです。

企業への応募については、15社以上のエントリーをしました。1次面接に通過をしたのが10社程度、最終面接まで通過したのが3社でした。就職活動をはじめた当初は、英語力と日本語力を活かすことを考えていたので、マーケティング系のポジションや国際イベントを運営している企業をターゲットに活動をしていましたが、そういった企業は中途採用が中心で、私のような実務経験がない新卒採用は積極的ではないことを知りました。

そういった採用の傾向がわかったので、企業のターゲットを変え、旅行会社やサービス系に絞り就職活動をしたところ、内定をもらうことができました。

面接の対策は、「面接でよく聞かれる質問」をリストアップし、日本語で回答できるように書き出し、声に出して練習をしました。実際の面接では、想定していなかった質問が出てきます。その際は、自分の考えを素直に伝えるようにしました。

日本企業に就職してからのことを教えてください

新卒ではじめて入社した会社は、1週間~1か月間の語学研修や語学留学のための旅行ツアーを取り扱っている旅行会社でした。

大学の生協を窓口で旅行を販売しており、私は生協から届いた申込書を見て、ツアーを組むことが仕事でした。ツアーやホテルの空き状況の確認や新規申込みの手配、予約記録の作成・変更、請求書や出発前のご案内書類の準備、パンフレットの発送など、新規の申し込みから出発までの一連の流れの管理をしました。

仕事をしていて、一番うれしかったことは、私が手配したツアーから帰国されたお客様が、お礼のメッセージと現地で撮影した写真を送ってくださったことです。通常、お客様とはメールのやり取りのみで、お客様のお名前をテキストで見るだけです。そして、お客様がツアーに出発したら、そのお客様との関係はそれで終了になることが大半です。でも、そのお客様はツアー終了後にも「本当に楽しい旅行だった、また来年も行きたいと思う」というご連絡をいただき、また写真でお顔を拝見することができたので、お客様とこのような交流ができたことが、本当にうれしかったです。

大変だったことは、配属されたチームが、すでに20年ほど一緒に仕事をしている3名のチームの中に、初めての新入社員・初めての外国人社員として配属されたことです。ベテラン社員の先輩たちの中での仕事でしたので、先輩たちの仕事レベルに追いつくことが大変でした。先輩たちも新卒の外国人社員を受けいれることが初めてだったので、仕事のやり方を教えるにも、苦労されたと思います。

仕事を頼まれても、私にとっては「どうやってやるのだろう?」「次は何をすればよいのだろう?」ということもわからない状態だったので、その都度、勇気をふりしぼって「これはどうやりますか?」「次は何をすれば良いですか?」と聞くようにしました。

会社は50名ぐらいの組織で、とても雰囲気が良い会社でした。旅行会社というだけあり、海外旅行によく行く社員の方も多く、海外留学経験がある社員さん、英語が堪能な社員の方も多かったです。服装も自由で、ジーンズなどもOKでカジュアルでした。

転職をしようと思ったきっかけを教えてください

転職活動のきっかけは、2020年3月頃から拡大した、新型コロナウイルス感染症拡大で、海外渡航ニーズが激減、仕事量も少なくなってしまったことです。

ただ、もともと「オフィスの仕事も良いが、お客様と直接コミュニケーションが取れるサービスの仕事も魅力的だな」と考えていたことと、今の会社では、マネジメントにいくまでに10年以上はかかりそうだ、ということがわかっていましたので、もっとキャリアアップできる環境があれば挑戦してみたいな、とは思っていました。

新型コロナウイルス感染症は数か月で収束すると思っていましたが、想像以上に長引き、会社への影響も大きくなってきました。自宅待機をすることも増えましたので、良いチャンスだととらえ、転職活動をしてみることにしました。

転職活動の基準は、直接お客様と接することができるサービス系の仕事で、ホテルでの転職をイメージしていました。ホテルであれば、飲食店や販売サービスとちがい、お客様が宿泊されるので、接点が多く、より多くのコミュニケーションが取れるのではないかと考えたからです。

新型コロナウイルス感染症の影響の中でも、採用しているホテルの求人をみつけ、いくつか応募をしました。その中の1つが今の勤務先のホテルです。コロナ禍においても、外国人観光客の回復を見込んで積極的に社員募集をしているという情報をみて、ポジティブな印象をうけました。また、ホテルで勤務する際に、不安だったことは「自分に夜勤がうまくできるだろうか」という点でしたが、夜勤勤務がなく、アパートメントホテルのため、中長期滞在者する方が多く、お客様ともフレンドリーに接する接客をしており、とても理想的な条件でした。

転職活動の方法について教えてください

これまでは求人企業に直接応募をすることにこだわっていました。求人企業と直接コミュニケーションをとる方が、話が早くて良いと思っていましたし、エージェントやリクルーターを使うと、逆に選考のステップが増えてわずらわしいと思っていたからです。

ただ、今回はコロナ禍での活動ということもあったので、相談しながら転職活動ができるエージェントを使ってみようと思いました。エージェントとの面談では、応募する企業やホテルのコンセプト、働き方やキャリアパスなどを丁寧にパワーポイントで説明をしてもらいました。

また、1次面接の前には担当のエージェントから「面接の練習をしましょう」と連絡をもらいました。正直なところ、面接の練習は面倒だし、練習はしなくても大丈夫だと思っていたので、断わったのですが、「30分でよいので練習してみませんか?」と誘われたので、試しにやってみたところ、これが正解でした。

面接でよく聞かれるところや、伝え方、PRのポイントなどを、しっかりフィードバック、アドバイスをもらいました。おかげで、面接では自信をもってのぞむことができました。私が採用してもらえたのは、エージェントの担当の方の熱心なサポートのお陰だと思います。

エージェントの担当からは、入社後も「仕事に慣れましたか?」などのメッセージをもらい、嬉しかったです。

 

転職してからのことを教えてください

転職をしてからは、毎日が本当に楽しいです。

何よりも嬉しいのが、同じ外国人社員の同僚・先輩たちがいることです。前職では、外国人社員が私一人だったので、外国人ならではの悩みを相談する相手がおらず心細い思いをしていましたが、いまの職場は、現場社員の半分が外国人社員なので、とても心強いです。

例えば、外国人にとって、日本語の電話対応をすることは一番の恐怖!ですが、それも、外国人の先輩社員たちは、通ってきた道なので、「大丈夫だよ」「ゆっくり話してください、と言えば良いよ」と励ましてもらえます。電話が鳴った時も「これは簡単な電話かな?難しい電話かな?とってみないとわからないね、さぁとってみよう!」などと言いながら電話対応にのぞむなど、ユーモアにもあふれています。

日本という違う文化で、外国人としての仕事の苦労を知っているからこそ、不安な人やわからない人の気持ちもわかる、だから、相手にもわかるように説明をする、ステップバイステップで丁寧に教える、という環境があり、とても助かっていますし、こういう組織風土はとても素敵だと思います。

これからの目標や夢を教えてください。

今は、仕事が一人で一通りできるようになることで、電話対応もストレスなくできるようになりたいです。

将来的には、本社の人事部で社員のトレーニングなどのポジションを目指したいと思います。今の会社は、新しい会社なのでマネージャーになれるチャンスも多く、本社に行くチャンスもあることを、外国人社員の先輩から教えてもらいました。

その先輩は、いまは現場で働いていますが、将来的には本社のマーケティングにいき、外国人のお客様向けのマーケティングをすることを目標にしていました。その先輩の話に刺激をうけ、私自身も今の会社でのキャリアについて考えるようになり、様々な話をしました。その中で、私自身の経験や志向、性格などをみて、先輩から「人事が向いているのではないか」「現場の社員は半分が外国人社員なので、将来的に人事にも外国人が必要なのではないか」というアドバイスもあり、新たな目標ができました。

 

これから、日本での就職や転職をする方へのメッセージをお願いします

いま、新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事探しに困っている方も多いかもしれません。でも、あきらめないで転職活動を続けてほしいと思います。なぜなら、私はいま理想的な環境で、こんなに楽しい日々を送ることができているからです。

そして、こんな時期だからこそ、一人で転職活動をするのではなく、相談しながら転職活動をすすめることができ、自分では探しきれない情報や自分にはない視点がもらえる転職エージェントも活用してみてほしいと思います。

 

あと、転職をする際は、目的を明確にした方が成功しやすいということです。やはり、転職をするのはとてもエネルギーがいることです。転職をしても自分が求めている環境ではなかった場合は、またはじめから転職活動のやり直しです。自分は何のために転職をするのか、転職で何を得たいのか、自分は何に向いているのか、自分は何がしたいのか、をしっかり分析して、転職活動をすると良いと思います。

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